私が勤務する会社に会社見学に来る方で、建築施工図について思い違いをしている方がいます。
正確に言いますと、ほとんどの方がそのような方達です。
今回は建築施工図はどんな図面なのか?どんな業務内容なのか?について書いてみたいと思います。
では、行きましょう!
建築施工図とは、どんな図面?
建築施工図とは、設計図書を読み込んで、現場で施工に使えるようにするために書き直す図面です。
日本の建築業界では、残念ながら設計図書では現場で施工はできません。
なぜなら設計図書の情報では現場で施工をするには情報が足りないからです。
また年々増えているのですが、設計図書のグレードが落ちています。
具体的には、設計図書の内容の食い違い、現場で施工するには収まりが詳しく書かれていないなど多々あります。
とにかく現場で施工するにはほぼ使えない図面です。
つまり、建築施工図とは、現場で施工をするための図面です。
最低限、建築の学校を出ていることが必須です
私が勤務する会社には建築の学校ではなく、他の業界の学校を卒業している方、もしくは他の業種の仕事をされていて、職がない方などが会社見学に来ます。
建築施工図について、実際にCADデーターをモニターで見せて、どのような図面か説明するのですが、基本的な建築知識が皆無な方にとっては説明してもちんぷんかんぷんです。
ですので、正直基本的な建築知識を身につけるためには建築関連の専門学校や大学を卒業していることが必須です。
見学に来る方の多くは、簡単に建築施工図ができると思い違いをしているように思います。
具体的に言うと、CADの操作を覚えればすぐに建築施工図が書けると思い違いをしている節があります。
ですので、私ははっきりと基本的な建築知識があることもしくは建築関連の仕事を少なくとも数年間以上経験された方でないと難しいとはっきりと言わせていただいてます。
建築施工図で1人前になれるにはどのぐらいかかるのか?
個人差はありますが、建築施工図で1人で作図などできるようになるにはゼネコンの建築現場で建築施工図業務を経験して5年前後は必要です。
ご存じの方もいるかと思いますがゼネコンの建築の規模はそれなりに大きく工事期間も長期に渡ります。
ですので、経験できる数が、年数がそれなりにないと難しいのです。
具体的には小さい規模でも半年以上大きい規模になると数年にも工期が及びます。
ですので1物件2物件3物件目と経験を積むには少なくとも数年以上は掛かると言う事になってきます。
よって、建築施工図で、それなりに1人で判断して作図及びチェックなどできるようになるには5年前後はかかると思っていてください。
建築施工図に向いている方とは、どんな人か?
建築施工図に向いている人は、建築に興味がある人です。
具体的には近代建築を巡ることが好きだとか、著名な建築家が設計した建築を見に行くことが好きだとか、街を歩いていても建築物が気になるとか、おしゃれなカフェに入っても内装をよく見回すとか、そうゆう方のことです。
建築施工図の実際の日々の業務はとても地味な作業の繰り返しです。
建築に興味がない方にとっては、これほどつまらない業務はありません。
建築施工図の業務内容とは?
ゼネコンの建築現場に常駐すると、まずその現場の工事工程表を入手し、建築施工図の予定表を書き、ゼネコン側の担当者と打ち合わせをして修正をし、建築施工図の作図工程表を作成します。
建築施工図の実際の業務内容は設計図書の読み込み設計図書の質疑応答、建築施工図の作図、建築施工図の修正などがあります。それ以外には工場で製作するものはメーカーなどの施工図屋さんで製作図と呼ばれている建築施工図を作図します。具体的には、アルミサッシ,スチールドア,ユニットバス,キッチン、洗面化粧台などです。
そしてその図面を私たち建築施工図の図面屋と呼ばれている者達がチェックをします。
それ以外には設計者とのやり取り,施主とのやり取り,各業者とのやり取り,定例会議への出席,分科会への出席などもあります。
これら全てを1人の人がやるのではなくて分担してやります。
大規模な現場になると、数10人の施工図担当者がいますので、皆で分担してやるのです。
その時に要となるのはどのように分担して施工図及び製作図のチェックなどを進めていくからです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は建築施工図を仕事にしたいと考えている方について、建築施工図はどんな仕事なのかをメインに書いてみました。
是非参考にしてみてくださいね。
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